栄養
04 /28 2018
ミネラルの中で一番大切と言われているのが、です。
体の細胞が正常に働くためには、ATPというエネルギーが必要で、基本的に各細胞がミトコンドリアで、常時作っています。
車のガソリンみたいなものです。
ところが、が不足すると、ミトコンドリアでこのATPを効率よく作るサイクルが動かず、ミトコンドリア外で少量のATPしか作れなくなってしまいます。
下の図の左側を見て下さい。
ATPの合成 
がないと、酸素を使わない解糖系という方法でATPを作るのですが、ブドウ糖1個から2個しかできません。
そして、が十分あれば、ミトコンドリア内で酸素を使ってクエン酸回路と電子伝達系という方法で、ATPを大量に作ることが出来ます。
この場合、ブドウ糖1個から38個できます。

次に右の図ですが、脂質でエネルギーを作る場合です。
脂質は脂肪酸とグリセロールに分解されて、それからエネルギーを作っていくのですが、脂肪酸はたくさん種類があるので例えば、炭素数16個のパルミチン酸1個で考えてみます。
この場合、129個のATPを作ることが出来ます。

この差を見れば歴然ではないでしょうか?
がなければ、電子伝達系が使えず、TCA回路もとまってしまいます。
そのため解糖系でしかATPを作ることが出来なくなるため、日常的にエネルギー不足になり、そのせいで甘いものを欲しがるようになります。
何故なら、解糖系は糖質しか利用できないからです。
でも、いくらブ糖質を食べてブドウ糖が増えても、効率の悪い方法でしかエネルギーを作れないので、エネルギー不足は解消されずこの悪循環は続きます。
だから、不足を解消することがとても大事です。
鉄不足は、特に月経があっている女性は深刻で、そのために精神疾患になっている人もいます。

鉄を増やすには、サプリを利用するのがお勧めです。
鉄は色々な形態がありますが、キレート鉄が一番吸収がよいです。
キレート鉄については、藤川徳美先生の記事が参考になります。

ここで、鉄不足の指標について一言。
みなさんは、貧血の検査と言えば、血液検査で測る赤血球数やヘモグロビン量のことだと思っていらっしゃるかもしれません
しかし、これでは本当に鉄が足りているのかどうか分からないのです。
貯蔵鉄を表すフェリチン値を測る必要があります。
フェリチンについては、水野雅登先生のブログが分かりやすいです。

以前私が書いた記事の中で紹介した藤川先生の本も、是非、読んで欲しい本です。



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ビタミン・ミネラルの個体差

栄養
04 /24 2018
タンパク質を作る能力は人によって違います。
DNAによって決まっているタンパク質の合成ですが、一人ひとり顔や体形が違うように、タンパク質の合成にかかわっている酵素の形、立体構造も違っています。

酵素補酵素と基質の関係は、鍵と鍵穴のような関係になっています。
画像の説明
分子栄養学より

そして、酵素補酵素の結合部位の形が人によって異なるのです。
タンパク質を作る能力は、その作業をする酵素補酵素として働くビタミンミネラルの量と相関します。
形が良ければ酵素と補酵素が1回出会っただけで100%結合して代謝がスムーズに行きます。
形が少し悪ければ2回に1回しか結合できない、50%の確率でしか代謝が進まない。
形が悪ければ10回に1回しか結合できず、10%の確率でした代謝が進まず、代謝が滞ると言う風に考えられます。
このような場合には、補酵素の濃度を10倍にすれば代謝がスムーズに行くと考えられます。

ほとんどの人ではこの代謝が進む確率は100%ではなく、それ以下の確率で、遺伝子により決まっています。

例えば、ビタミンCが関係する代謝は少なくても500から10000くらいあると言われています。
風邪予防物質の合成に対する確率が100%の人は、風邪が引きにくいでしょうが、白内障予防物質合成に対する確率が10%と低い人は、白内障になりやすいと言えます。
同じ人でも、すべての代謝の確率が100%ということは考えられません。
上記のように反応が進みやすい確率100%の代謝と、確率10%ように低い代謝もあるのです。
それが、その人の体質なのです。

これを分子栄養学的に考えた時、大量のビタミンCをサプリで補ってあげると、確率が低い代謝にまで十分ビタミンCがいきわたり、代謝が普通に進むということです。
これを、ビタミン・カスケードというモデルで表しています。
「ビタミン・カスケード」の画像検索結果
楽道より

これは、ビタミンミネラルが水であらわされていますが、確率100%の代謝はスムーズに進むのですが、下に行くほど、確率が低くなり、十分なビタミン・ミネラルがなければ、下の方の代謝は進まないということを表しています。
ビタミンCだけで、最低でも500の代謝にかかわっているのですから、どれだけの量が必要か、とても食事だけでは賄えないことが分かります。

このように考えれば、必要な補酵素であるビタミンやミネラルを必要量サプリで取ることは理にかなっています。
食事で必要量をとることは難しいのです。
必要なサプリとその量は個人個人で差があります。
まず、良質なタンパク質と良質な脂質を十分な状態にして、更に自分の弱点をサプリで補うという事を考えてもいいと思います。

私たちの身体

栄養
04 /18 2018
私たちの身体の土台は、タンパク質から作られています。
血液、ホルモン、酵素などもタンパク質から作られています。
また、私たちの身体は37兆もの細胞からできていると言われていますが、その細胞の細胞膜、ミトコンドリア膜、角膜などの生体膜成分には、脂質が必須です。
更に、脂質はエネルギー源として貯蔵されるだけでなくホルモン、脂溶性ビタミン、生理活性物質の原料にもなります。

大人になった私たちは、ほとんど変わらない体を持っていると思っています。
もちろん、体重の増減はありますが、基本的に同じ体だと思っていますが、実は、体を構成している分子は、高速で分解され、食べた食品から得られた分子に置き換えられているのです。
体のすべての細胞は常に作り変えられ、それは死ぬまで続きます。
分子的に自分の身体を見ると、数か月前の自分とは全くの別物になっているのです。
どうしてそんなことを人間だけに限らず、すべての生命はしているのかというと、エントロピー増大の法則に逆らって生きるためなのです。
エントロピーの増大とは、秩序あるものは乱雑さが増大する方向へ必ず進むというものです。
古いものが新しいものになることはなく、必ず、すべてのものが錆びたり、乾いたり、壊れたり、失われたりするのです。
ということは、食品が腐っていくことも死体が腐敗していくこともエントロピーの増大という事になります。
生きているものは、腐敗する前に先回りして自らを壊して新たに作り直すことで、生き続けることが出来るのです。
これを、動的平衡と言います。
動的平衡を保つためには、毎日必要な材料を食べなければなりません。

薬と栄養 

栄養
04 /18 2018
現在の治療は、不愉快な症状を抑える、または、体内で不足している物質を増やすという対症療法的な治療がほとんどです。。
このため、体が持つ恒常性ホメオスタシス)を維持することが出来なくなります。
恒常性とは、 生体がさまざまな環境の変化に対応して,内部状態を一定に保って生存を維持することを言います。
微妙な体の働きを、ある個所で邪魔するのがです。
は、恒常性を乱すものなのです。

一方、体が恒常性を維持するためには、代謝がスムーズに行われることが必須です。
そのためには、栄養がとても大切になります。
栄養恒常性の維持に不可欠なものです。

栄養と言ってもこんなにたくさんの食品があふれている日本で、何か問題があるのだろうかと思う人もいるかもしれません。
しかし、これだけ食品があふれているにもかかわらず、実は多くの人が質的な栄養失調状態と言われています。
よく言われる、バランスの良い食事とか1日30品目食べましょうとか1日3食というのは、正しい考えという訳ではありません。
本来何を食べればいいのかというと、体の構成成分となるものを過不足なく食べれば良いのです。

忘れな草